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毎年ゴールデンウィークは仕事にならない。
日本でボケボケするのもいいけれど、自分の英語のブラッシュアップのため、今年は母の育った国イギリスを旅する事にした。
その記録を【オーラの英国香港宿借り旅】と題してココにお届けします。
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フランス生まれイギリス育ちの母の血はユダヤ。
ユダヤ系オーストリア人の祖父は、ナチスの親衛隊だった部下に『ユダヤ人狩りするから逃げろ』と言われ着の身着のまま祖国を離れた。
それ以来、自分の親兄弟に会うことはなかった。
フランスでユダヤ系フランス人の祖母と出会い、母が生まれる。
祖父はイギリス兵として働き、のちにイギリス国籍を取得。
コレが私の理解している母方の歴史。
母が一時期を過ごしたウェールズ(Wales)地方の小さな町・マーサテドヴィル(Merthyr Tydfil)。
炭鉱で栄え、掃除機のフーバーが生まれた町。
今は当時の賑やかさの欠片も見つからない、寂しく廃れてしまった町。
その丘の上に立ち、母が見たかもしれない風景に、母一家の激動の欠片を見た気がして涙が止まらなかった。
コレはマーサテドヴィルの駐車場の看板。
英語表記の下にあるのがウェルシュ(ウェールズ語)。
どうにもこうにも読めない……。
旅に出る前、ネットで見つけたこの地の地名を必死に読み、母の住んでいた地名に辿り着いた(1枚目の写真)。
たくさん写真を撮って帰ったけど、母の記憶に引っかかる写真は一枚もなかった。
この地に住んだ母は幼すぎて強い記憶が残っていないのか、それとも歴史の波に流された故の本意でない暮らしに記憶が飛んだのか……何れにしてもセンチメンタルな1日だった。
→→→オーラの英国香港宿借り旅 2018*Day 5 へ続く→→→